top of page

従業員・取引先と秘密保持契約(NDA)を結ぶ際の留意点

執筆者の写真: Khongorzul Kh.
Khongorzul Kh.
3 時間前
読了時間: 3分

モンゴルにおける秘密保持に関する法律関係は、モンゴル国憲法[1]、民法[2]、組織秘密法[3]、労働法によって規律されています。


組織秘密法は、次のように定めています。「法律に別段の定めがない限り、組織は、その活動の特性に関連して、または市場および競争上の優位性を守るために自ら秘匿し保護の対象とした、漏えいすれば正当な利益を害するおそれのある秘密情報、技術的解決策、プロジェクト、調査研究文書、必要な技術・設備を、組織秘密に含めることができる。」[4] 具体的には、組織は社内規程によって秘密に当たる情報を定め、その情報を取り扱う者をあらかじめ指定することができます。[5]


こうした情報を取り扱い、利用する者と契約を締結しておくことは、組織の安定した事業運営の確保と知的財産権の保護につながります。そのため、秘密保持契約には、次の事項を盛り込むことが望ましいといえます。


  • 秘密情報および開示を受けられる者: 秘密情報に該当する情報と、それにアクセスする権限を有する者。

  • 当事者の権利義務

  • 契約期間: 生産上・事業上の秘密を守るため、当事者の合意により、雇用契約に追加条項を設けるか、別途付随契約を締結することができます。この条項により、従業員は、雇用関係の終了後一定期間、使用者と直接競合する企業・組織・個人のもとで就労しないこと、および自ら使用者と直接競合する事業を営まないことを約束します。[6]

  • 責任: 情報の紛失、無断使用、漏えいにあたる場合の要件、責任および損害賠償。あわせて、情報が失われたかどうかを確認するために必要な資料・情報を保管・提出する義務と、調査に協力する義務も含まれます。

  • 紛争解決の管轄: 契約の履行に関して紛争が生じた場合に、当事者がどこに申立てを行い、どこで解決を図るのか。


秘密保持契約を締結しただけで、事業上の貴重な情報が完全に守られるとは言い難いのが実情です。それでも、秘密情報の範囲を明確にし、情報の利用条件や当事者の権利・義務・責任を詳細に定めておくことは、事業者が直面しうるリスクを減らすうえで重要な一歩となります。



出典:

[1] モンゴル国憲法第16条第17項

[2] 民法(2002年)

[3] 組織秘密法(1995年)

[4] 組織秘密法(1995年)第3条第2項

[5] 労働法第72条第2項

[6] 労働法第72条第1項




【免責事項】

当サイトに掲載している法律情報・解説は、一般的な情報提供を目的として、掲載時点で有効な法令に基づき作成しています。個別の事案への適用や判断を保証するものではありません。具体的な法律問題につきましては、必ず専門の弁護士等の法律専門家にご相談ください

 

 

 

 

 
 
bottom of page